さて、アメリカでの初夜を過ごしたタツノオトシゴですが、いよいよ住処作りのための活動を本格化させます。そんな中で何をおいても行わなければならないのが“SSNの取得“。今回の記事では、そこらへんのことを書いていきたいと思います。お品書きはこちら。
- SSNって何ですの
- SSNでできるようになること
- エセアメリカ人が、SSNの取得で大変だったこと
SSNとは
SSNは、Social Security Numberの略称で、日本語訳は社会保障番号です。
SSNは1936年から用いられた制度で、その名の通りとはなりますが、社会保障給付資格があるか、また、その給付水準を計算するために、アメリカで働く人々の個人の特定と給与などの財務情報のトラッキングを行うための管理番号のことを言います。
アメリカには戸籍制度はないので、その代わりにSSNを使用して社会保障を行う、というイメージですね。
アメリカ人であるかどうかに関わらず、アメリカで労働し給料を得る人はすべからくこれを取得する必要があり、駐在員たちもこれを取得するために赴任直後は各地の役所(Social Security Administrationといいます)に出向くわけであります。
SSNでできるようになること
先に書いたように、SSNは基本、社会保障の計算のために用いられるもので、受けられる社会保障は日本と似たような感じです。Social Securityのサイトを覗いたところ、大きく4つ、退職者のための社会保障、障がいをお持ちの方のための社会保障、世帯主が死亡した方のための社会保障、収入・財産のない障がいをお持ちの方ないしは高齢者のための社会保障があるようです。
あるものの、基本的に駐在員は直接お世話になることは少ないですね。人によっては、年金もらえるくらい駐在員として働く人もいるようですが。。
では何かというと、SSNは特定の個人に付与される番号になるので身元保証的な役割で大いに活用されます。特に必要だったのは、下記二つ。
- 運転免許証の取得
- 住居賃貸の申請
詳細は今回割愛ですが、この2点についてほぼSSNの取得が必須です。
ちなみに、免許証とかなくてもいいじゃん、とお想いになるかもしれませんが、タツノオトシゴはマンハッタンとかそんな都会には住んでおらずロングアイランド半島の真ん中らへんに住んでいるので通勤を始め、だいたい何をするにも車が必要なのです。
エセアメリカ人が、SSNの取得で大変だったこと
ということで駐在員は皆、SSAに行きSSN取得申請を行います。
コロナ禍は多少時間が多くかかったようなのですが、通常、労働ビザを取得した駐在員の皆さんは申請後2週間程度でSSNを取得できるそうです。
一方のタツノオトシゴはエセアメリカ人だったため、若干フローが異なりSSNの申請には面談が必要でした。
今ではSSNは基本的に生まれた時の出生登録の際の、「ついで」、みたいな感じで取得できるそうなのですが、タツノオトシゴが生まれた当時は、まだそのような制度が整っておらず、親的にもすぐ日本に帰るし、まあいっか、的なノリでSSNを取得していませんでした。
結果として、昨今では珍しいSSNを所持していないアメリカ人が出来上がったのです。
当然、役所には「なぜSSNを取得しなかったのか?」みたいなことを根掘り葉掘り聞かれたのですが、タツノオトシゴしどろもどろに。
そもそも英語ができない。TOEIC 600点では太刀打ちできない。
恐らく面接官には、怪しげなアメリカ人と名乗るアジア人と映ったことでしょう。一回の面接で納得してもらうことはできず、出生証明書が本当にアメリカで発行されたものか確認する、という結果に。
出生証明書はタツノオトシゴがアメリカ人だと証明する唯一の書類だったので、それを取り上げられてしまい、かなり心細かったのを覚えています。このやり取りの中で書類なくなっちゃうんじゃないか、と不安になっていました。
ただ、この一連の中で幸運だったのは、面接官の方が比較的優しく、丁寧に仕事をしてくれたということです。これはアメリカあるあるだと思うのですが、例え役所であっても担当によって言うことが異なり、結果が大きく変わる可能性があります。
マニュアルとかあるのかな?ってくらいで、例え一度申請が却下されたとしても日を改めて別の受付に申請したら承認された、みたいな話はよく聞きます。(もちろんダメなものはダメなんでしょうけど)
その人がしっかり仕事をしてくれたおかげか、無事出生証明書も本物である確認が取れ、割とその後はすんなりとことが進み、なんとかSSNを取得することができました。
ただ、その確認のプロセスが入ったため、SSNの取得に1ヶ月かかってしまいました。周りの皆はその間、家を借りたり、車を買ったりしていたのですが、完全に乗り遅れてしまったタツノオトシゴだったのでした。
まとめ
そんなこんなで通常より時間も労力もかかったものの、頑張ればSSNはエセアメリカ人でも取得できます。大事なことまとめ!
- SSNは社会保障番号。オフィスに出向いての申請が必要。
- SSNがあると、免許取得のプロセスに進めたり、家を借りるときの身元保障になるよ
- 普通のLビザの人は取得まで申請から2週間くらい
- エセアメリカ人のSSN申請には面談が必要
- 最後の砦は出生証明書 親御さんは絶対なくさないよう保管を!
こんな感じですかね。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回ー。
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